地震保険の申請は、
①保険会社への連絡
②書類の準備
③被害の撮影
④鑑定人による調査
⑤損害認定・入金
の5ステップで進みます。連絡から入金までの目安は約1か月。原則として自己負担なく申請できます。
地震で自宅が被害を受けたとき、「何から手をつければいいのか分からない」という方は少なくありません。この記事では、地震保険の申請の全体像を、順を追って分かりやすく解説します。
地震保険の申請から入金までの全体像
まず全体の流れを押さえておきましょう。
| ステップ | 内容 | 目安 |
| STEP1 | 保険会社・代理店へ連絡 | 被災後すぐ |
| STEP2 | 必要書類をそろえる | 数日 |
| STEP3 | 被害状況を写真で記録 | 修理・片付け前 |
| STEP4 | 鑑定人による現地調査 | 連絡から2〜3週間 |
| STEP5 | 損害認定・保険金の入金 | 調査後 約1〜2週間 |
地震保険は火災保険とセットで加入する保険です。まずは、ご自宅の火災保険に地震保険が付いているかを保険証券で確認しましょう。
【STEP1】まず保険会社・代理店へ連絡する
被害に気づいたら、加入している損害保険会社または代理店へ連絡します。このとき伝えるのは、保険証券番号・被害が発生した日・被害の状況(どこがどう壊れたか)の3点です。
連絡すると、保険金請求に必要な書類が案内されます。なお、地震保険には注意すべき期限があり、地震の発生日から3年を経過した後に生じた損害は補償対象外とされています。被害に気づいたら早めに動くことが大切です。
【STEP2】申請に必要な書類をそろえる
一般的に必要となる書類は次のとおりです。
- 保険金請求書(保険会社所定の様式)
- 事故内容報告書(被害の状況を記入)
- 被害箇所の写真
- 建物の修理見積書(任意・あると調査がスムーズ)
「罹災証明書が必要では?」と思われがちですが、地震保険の申請そのものに罹災証明書は原則必要ありません。
罹災証明書は市区町村が発行する被害の証明で、公的支援などに使うものです。地震保険は保険会社の鑑定人による調査で認定されるため、基準も判定も別物である点を覚えておきましょう。
実際に鑑定人の経験としても罹災証明書の有無で金額や判定が変わることは過去にもあり得ませんのでご安心ください。むしろ罹災証明があってもその内容は確認もしません。
【STEP3】被害状況を写真で記録する
修理や片付けを始める前に、被害箇所を必ず写真に残します。全体像が分かる「引きの写真」と、損傷が分かる「寄りの写真」の両方を撮るのがポイントです。撮り方の詳細は「地震保険の申請前に写真は必要?住宅被害の撮り方を解説」をご覧ください。建物のどこに被害があるかわからない場合に大きな補修が必要ないと判断して減額になってしまう可能性もあります。
【STEP4】鑑定人による現地調査
書類を提出すると、保険会社の鑑定人が現地調査を行います。鑑定人は、基礎・柱・壁・屋根といった主要構造部の損傷を確認し、「建物の時価に対する損害割合」で被害の程度を判定します。ここで重要なのは、判定されるのは実際の修理費ではなく損害割合だという点です。詳しくは「地震保険の査定では何を見る?損害認定の仕組みを解説」で解説しています。時々見積もりをいただきますが、見積もりの有無は関係ありません。
【STEP5】損害認定・保険金の支払い
調査結果に基づき、損害の程度が4つの区分で認定され、地震保険金額に対する割合で保険金が支払われます。
| 損害区分 | 支払われる割合(地震保険金額に対して) |
| 全損 | 100% |
| 大半損 | 60% |
| 小半損 | 30% |
| 一部損 | 5% |
同じ「被害あり」でも、区分によって受取額は大きく変わります。区分ごとの認定基準は「地震保険はいくらもらえる?全損・大半損・小半損・一部損を解説」で確認できます。
申請でよくある3つの失敗
- 片付け・修理を先にしてしまう … 被害の証拠が消え、認定が難しくなります。必ず撮影を先に。
- 軽微に見える被害を申請しない … 複数箇所の損害を合算して基準に達することがあります。
- 専門でない業者に依頼してしまう … 過去に良くない申請を繰り返している業者はマークされ最初から疑念の目で資料を見られます。
認定結果に納得できないときは?
鑑定の結果に疑問がある場合は、再調査(再鑑定)を依頼できます。詳しくは「地震保険の認定結果に納得できないとき|再調査・異議申し立ての進め方」をご覧ください。
被害箇所を撮った写真があれば、申請の見込みは事前に確認できます。まずはお気軽にご相談ください。
よくある質問
Q. 申請にお金はかかりますか?
A. 保険会社への申請自体に費用はかかりません。当センターの無料チェックもご利用いただけます。
Q. 申請から入金までどれくらいかかりますか?
A. 連絡から入金まで約1か月が目安です。被害の規模や混雑状況により前後します。
Q. 自分で申請するのと、専門家に相談するのはどちらがよいですか?
A. ご自身でも申請できますが、被害の見落としや説明不足で本来より低く認定されるケースもあります。判断に迷う場合は、事前に写真でチェックすると安心です。基本的に被害は申請者が説明する義務があります。
出典:財務省「地震保険制度の概要」/一般社団法人 日本損害保険協会